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仏弟子・アナリツの深い反省 [ブッダと仏弟子の物語]

真実の仏教を説かれている先生ご執筆の「とどろき」より載せています)
「今後、決して眠りません」

    仏弟子・アナリツの深い反省

 

誰にでも失敗や過ちはあるもの。

特に重いミスを犯した時に大切なのは、

深く反省し、向上することでしょう。

お釈迦さまのご説法中に居眠りしてしまった

仏弟子・アナリツは、心を改め、

後に「釈迦十大弟子」といわれるまでに生まれ変わりました。

どんなことがあったのでしょう。

 

こともあろうにお釈迦さまの説法中、

弟子のアナリツが居眠りを始めた。

説法後、呼ばれて釈迦は静かに言われる。

「何が目的で仏道を求めているのか」

「はい。生死の一大事の解決のためでございます」

「そなたは良家の出身ながら道心堅固、

どうして、居眠りなどしたのか」

釈迦の慈言に決然と、アナリツは誓った。

「今後、目がただれようとも眠りはいたしません。

どうか、お許しください」

 

その日から、彼の熱烈な修行は暁に及んでも、

決して眠ることはなかった。

続いた不眠で、目を患った彼に、

「琴の糸のように張るべき時は張り、

緩むべき時は緩めねばならぬ。

精進も度が過ぎると後悔する。

怠けると煩悩が起きる。中道を選ぶがよい」

のお釈迦さまのお諭しや、

「もう少し、眠れば治る」

の侍医の強い勧めもあったが、

彼は釈迦との誓いを貫き徹し、ついに両眼を失明した。

同時にしかし、深遠な心眼が開け、釈迦十大弟子の一人、

アナリツ尊者となっている。

(心眼が開ける・・・阿弥陀仏に救われて、生死の一大事を解決したということ)

まこと不惜身命である。

「決して眠らない」と決意し、失明するまで貫いた

アナリツの行動は、深い反省の大切さを教えています。

 

アナリツがある時、衣の綻びを繕おうとして、

針に糸を通そうとするがかなわない。

そこで彼は、周囲に呼びかけた。

「誰か、善を求めようと思う人は、

この針に糸を通してくだされ」

その時、

「ぜひ、私にさせてもらいたい」

と申し出られたのは、ほかならぬお釈迦さまだった。

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アナリツは、その声に驚いて、

「世尊、全ての善と徳を成就なされた方ではありませんか」。

おそれて言うと、釈迦は、

「仏のさとりを開けばとて、

小善をおろそかにしてよい道理がない。

世の中で、善を求めること私に優(すぐ)る者はない」

と答えられたという。


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