SSブログ

続ける大切さ~最大の弱点はアキラメ [ブッダと仏弟子の物語]

(真実の仏教を説かれている先生ご執筆の『とどろき』より載せています)

    続ける大切さ

      最大の弱点はアキラメ

 

大切な夢を持ち、実現に向けて努力していても、

長続きせず〝ああ、なんて自分は意志が弱いんだ〟

と反省する人も多いでしょう。

信念を貫いて成功を手にしたいのに、

なぜ挫折してしまうのか。

「続ける大切さ」について、今月も考えてみましょう。

 

ある晩、ネズミが桶の中に落ちた。

跳び上がって出ようと、大いに努力したが、

桶が深くて無理だった。

そこで今度は、桶の側を食い破って出ようとかじり始めたが、

側の木は厚くて、硬くて食い破れそうもない。

慌てたネズミは、さらに場所を変えてかじるが、

なかなか穴は開かず、また次の場所へ移った。

明け方近く、さんざん報われぬ努力をしたネズミは疲れ果て、

むなしく死んでいった。

初めにかじり始めた箇所を、最後までかじり続けていれば、

桶の側の板に、通り抜ける穴ができたものを。

 

このネズミのように、幾度か失敗を重ねると信念が揺らいでしまい、

仕事を転々と変えていく人があります。

そんな人は、到底、成功できないと、

発明王・エジソンはこう言っています。

私たちの最大の弱点は諦めることにある

中途で断念してしまえば、その先には決して行けないからです。

大切なのは、目的を見据え、いかに努力を続けるか。

たとえ、思いどおりに事が進まなくても、

エジソンの言うように、

「失敗なんかしちゃいない。うまくいかない方法を見つけただけ」

「失敗すればするほど、我々は成功に近づいている」

と考えれば元気も出るし、事実、そのとおりなのですから、

挫折することは要りません。

 

●仏弟子

  シュリハンドクの20年

 

自分の力不足を自覚したら、善き師、友、環境を求めて努力し、

成功に向かうこともできます。

ある仏弟子の実例を聞きましょう。

 

お釈迦さまの十大弟子の一人シュリハンドクは、

自分の名前も覚えられぬ生来の馬鹿だった。

優秀な兄は愛想を尽かし、彼を家から追い出した。

門外で泣くハンドクに、

「なぜ、そんなに悲しむのか」。

釈尊(お釈迦さま)がお尋ねになると、

ハンドクは正直に一切を告白し、

どうして自分はこんな馬鹿に生まれたのかと、

さめざめと泣いた。

悲しむ必要はない。おまえは自分の愚かさを知っている。

世の中には賢いと思っている愚か者が多い。

愚かさを知ることは、最もさとりに近いのだ

お釈迦さまは優しく慰め、一本のほうきと

「塵を払わん、垢を除かん」の聖語を授けられた。

シュリハンドクは清掃しながら、必死に覚えようとしたが、

「塵を払わん」を覚えると、

「垢を除かん」を忘れ、

「垢を除かん」を覚えると、

「塵を払わん」を忘れた。

しかし彼は、それを20年続けた。

その間、一度だけ釈尊から褒められたことがある。

おまえは何年掃除しても上達しないが、

それに腐らずよく続けている。

上達も大切だが、根気と継続はもっと大事だ。

そこが他の弟子に見られぬ、そなたの殊勝な点だ

彼のひたむきな精進を、お釈迦さまは評価せられたのだ。

やがてシュリハンドクは、チリやホコリは、

あると思っている所ばかりにあるのではなく、

〝こんな所にあるものか〟と思っている所に

意外にあるものだと知った。そして、

「オレは愚かだと思っていたが、オレの気づかぬところに、

どれだけオレの愚かさがあるか分かったものではない」

と驚いた。

ついに彼に、阿羅漢のさとりが開けたのである。

 

生来、能力が劣っていたシュリハンドクも、

釈尊という明師に会い、最高無上の仏法に導かれ、

よく長期の努力精進に耐えて、さとりを開くことができたのです。


nice!(22) 
共通テーマ:資格・学び

nice! 22