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破天荒の肉食妻帯・三大諍論 [親鸞聖人]

(真実の仏教を説かれている先生ご執筆の『とどろき』より載せています)

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僧侶も、在家の人も、

 男も、女も、ありのままで、

 等しく救いたもうのが

 阿弥陀如来の本願

       (親鸞聖人)

 

親鸞聖人は、ご両親の無常を縁に、9歳で仏門に入られ、

20年比叡山で仏道に励まれました。

しかし、暗い魂の解決ができず、やがて京都の吉水で

布教されていた法然上人のご教導によって、

29歳の御時、阿弥陀仏の本願に救い摂られました。

阿弥陀仏の誓われたとおり、絶対の幸福になられた喜びと、

そのご恩を報ずる思いは、90歳でお亡くなりになるまで、

聖人の一挙手一投足にあふれています。

それは、有名な「恩徳讃」にも記されています。

 

如来大悲の恩徳は

身を粉にしても報ずべし

師主知識の恩徳も

骨を砕きても謝すべし

      (恩徳讃)

絶対の幸福に救ってくだされた阿弥陀如来の大恩と、

その弥陀の本願を伝えてくだされた知識〈仏教の先生〉の

ご恩は、身を粉に骨を砕いても返し切れない

 

それからの聖人は、阿弥陀仏の本当の御心をお伝えするために、

仏教界の常識をぶち破られる肉食妻帯や、

仏法上の争い(三大諍論)をなされました。

31歳でなされた肉食妻帯は、世間に衝撃を与えました。

当時の仏教界は、山の中で修行をしてさとりをえようとする

自力聖道の仏教で、欲や怒り・愚痴などの煩悩を抑え、

戒律を守らねば救われない教えでした。

煩悩のままに肉を食べ、妻をめとるのは、

仏道の戒律に反する殺生・女犯(にょぼん)の罪。

その戒律を公然と僧侶が破ったのですから、

聖人の肉食妻帯の断行に、嵐の如き罵声非難が

起きるのは当然だったのです。

案の定、聖人には、「肉食妻帯の破戒僧」「堕落坊主」

「色坊主」「悪魔」「狂人」と激しい悪口雑言が

浴びせられました。

暴言を吐かずとも、戸惑い反感を抱いた人が

ほとんどだったでしょう。

なぜそんな嵐を、親鸞聖人はわざわざ巻き起こされたのか。

もし山の上で厳しい修行をせねば助からないなら、

入山を禁じられていた女性をはじめ、ほとんどの人は

助からないことになるからです。

比叡山で大曼の難行までやり遂げられた親鸞聖人でさえ、

身は慎んでも、心はどうにもならないと告白されています。

 

自力聖道の菩提心

こころもことばもおよばれず

常没流転の凡愚は

いかでか発起せしむべき

       (正像末和讃)

 

●真実の仏法を弘宣

 

比叡山での天台・法華教の修行に絶望なされた聖人は、

泣く泣く下山。京都の町をさまよっておられた時、

比叡山での昔の法友・聖覚法印に出会い、

法然上人の元へ導かれました。

そして法然上人のご教導によって、

弥陀の本願に救い摂られたのです。

大宇宙の諸仏の本師本仏である阿弥陀仏は、

「煩悩具足の者を必ず極楽往生させる」

と約束なさっています。

厳しい仏道修行ができる者しか救われぬという

当時の仏教に対し、男も女も、智者も愚者も、

貴賤・貧富・老少・善悪を問わず、煩悩具足のままで、

みな平等に救いたもう阿弥陀仏の本願こそが

真実の仏教なのだと、強烈に大衆へアピールされたのが

肉食妻帯でありました。

また、34歳の御時には、同じ法然上人門下のお友達と

仏法上のけんかをなされて、法友の弥陀の本願の聞き誤りを

正されています。

このように仏法を決して曲げられない聖人の潔癖さは、

やがて法友から煙たがられ、憎まれるまでになりました。

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私たちが今日、阿弥陀仏の本願を

正しく聞かせていただけるのは、

かかる聖人の不惜身命のご布教によるのです。

大切に聞かせていただきましょう。

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